天文部HOMEへ戻る

プラネタリウム作成に当たって、全部員はそれぞれの投影機を担当するパートに分かれます。
多くの作業はこの所属する投影機ごとに行うことになります。
伝統的に、下の代が補助投影機を、上の代が主投影機をそれぞれ受け持っています。

 補助投影機  主投影機
あおとう(青空投影機)
りゅうとう(流星投影機)
あくとう(朝焼け夕焼け薄明投影機)
しるとう(シルエット投影機)
あゆとう(朝日夕日投影機)
日電(日周・緯度変・電源)
こうとう(恒星投影機)
いっとう(一等星投影機)
星座絵(星座絵投影機)
ぎんとう(銀河投影機)
かごしい
ドーム
ソフト
展示

 補助投影機                

 あおとう 

あおとうとは青空投影機の略称で、昼間の青空をプラネタリウム内に投影しています。電球の光を青いフィルムに通す仕組みです。
8個の投影機をドームの円周近くに設置することで、青空の投影を実現しています。また、ドーム内に満遍なく光が届くよう、投影機の高さと角度を調整できる台を作っています。
単純な作りであるように見えますがなかなか奥が深く、今年は例年とは違う機構を開発し、皆様に新たな青空をお届けできるように一同努力しました。
夜になり満天の星空が投影されるまで、短い時間ではありますが青空をお楽しみください。



 りゅうとう 

りゅうとうは流星投影機の略称で、その名の通り流れ星を映す補助投影機です。 天文部のプラネタリウムの中では比較的最近に始まったもので、毎年機構を新しくしています。 基本的な仕組みは単純で、LED光源から出た光を、二枚のスリットとレンズを使ってスクリーン上に投影し、片方のスリットを動かすことで流星を再現しています。 今年度は特に、機構の単純化と動作部の静音化に取り組みました。 りゅうとう作成チーム一丸となって、従来とは異なるアプローチに挑戦しました。 様々な課題を乗り越えてできた自信作です。大迫力の星空を横切る、ダイナミックな流星をぜひお楽しみください。



 あくとう 

あくとうは朝焼け夕焼け薄明投影機の略称です。 薄明とは、日の出の直前や日の入りの直後、空がほのかに明るくなっている状態のことで、日の出日の入り前後の空を再現することがこの投影機の役割です。 皆さんにも朝焼けや夕焼けに目を奪われた経験があると思います。 朝焼け夕焼けは様々な色が重なり合って鮮やかな空になっています。 あくとうは白色、黄色、オレンジ色、赤色などのLEDを使ってそのような空を再現していて、特に今年は、よりリアリティのある空を表現するために、色の違いによって形作られる層の再現に力を入れました。 星空が広がるその前後の短い時間ですが、空の色の変化をお楽しみください。



 しるとう 

“しるとう”ことシルエット投影機は、その名の通りドーム内部の地平線あたりに様々な風景のシルエットを投影します。 しるとう部員達が作った細かい切り絵を透明な板に貼り付け、それを光源により後ろから照らすことで拡大されたシルエットを作り出しています。 また、しるとうは街並みの風景を映すことで、都市の光により星が見えにくくなってしまう「光害」という現象も表現しています。今年のしるとうではビルや街並、木や山の風景の他にも、城や馬車など、幻想的なものまで盛り沢山となっています。更には皆御馴染みのあのキャラクターも…? 天文部のプラネタリウムでは、星空の前に“しるとう”にも注目です!



 あゆとう 

あゆとうとは「朝日・夕日投影機」の略で、日の出と日の入りの太陽を投影します。 投影機の機構は主に太陽光を投影するレンズとそれを回転させるモーターというシンプルなものですが、その分太陽らしさを再現するための微調整は大変で、代を重ねるごとに投影機を作り直すことで軽量化と投影の質を中心に改良を続けてきました。 朝日や夕日は満天の星空が主役のプラネタリウムではあくまで脇役に過ぎませんが、上映の最初と最後を飾る大事な役割を担っています。 他の投影機が織りなす星空ももちろんのこと、あゆとうの映し出す太陽にも注目していただけることを願っています。





 主投影機                 

 日電 

日電は正式名称を日周・緯度変・電源パートと言い、簡単に言うとプラネタリウムにおける電気関係の仕事全般を担うパートです。
日周・緯度変とは場所や時間によって変わる星空を再現するために、投影機の土台となる「かごしい」を動かすための機械です。機械自体の管理は「かごしい」が担当しているので、そのコントローラーの管理や操作用のアプリの開発といったソフト面を日電は担当します。
電源とはその名の通り各投影機に供給する電源のことで、どこにどれぐらいの電気を供給するかを管理したり、各投影機への配線をしたりします。
他にも星座絵の無線制御を行うためのアプリを開発したり、各投影機のコントローラーを作成していたりします。プラネタリウムを裏方として支えている縁の下の力持ち的な存在です。



 こうとう 

こうとうとは恒星投影機の略称です。一等星と天の川以外のすべての星は、こうとうが投影しています。 こうとうは総計32個のユニットを用いて全天に無数の星を映し出す、プラネタリウムの花形です。 肉眼でみえる星が6等星までの約8600個といわれるなか、こうとうではさらに暗い7等星までの星約2万個を再現しています。
年々進化しつづけるこの恒星投影機、みなさまによりリアルな星空を感じていただけるよう、今年もさらに機構に工夫を重ねてまいりました。
今年のプラネタリウムは今年限り。初めてご覧になる方はもちろん、そうでない方もぜひ、今年の夜空をお楽しみください。



 いっとう 

一等星投影機(略称:いっとう)では一等星と惑星の一部、計24個の星々を投影しています。 他の星々との差別化を図るため、一等星投影機では恒星投影機とは異なった機構を採用し、一つの星に対し一つの投影機を割り当てています。 そうすることで、一つ一つの一等星の色や明るさなどの特徴を細かく再現しています。 また、焦点距離の長いレンズを多く用いることで、シャープな像を映し出すことが可能になりました。 他にも、一部の一等星においては星を瞬かせてあります。 苦心した点は、他の星々との大きさや明るさのバランスの調整です。 不自然さを感じさせない程度に一等星を目立たせることに苦労しました。 リアルな星の輝きを追求しましたので、ぜひとも一等星にも注目してご鑑賞ください。



 星座絵 

星座絵投影機とは、プラネタリウムに映し出された星々に星座のイラストを投影する投影機です。 「あれがふたご座です」と言われても実際に見える星の並びだけでは星座の形がイメージしづらいこともあるかもしれませんが、そんな時に星座に絵を重ねることで星座の様子がイメージしやすくなります。 実際の夜空に絵はありませんが、プラネタリウムならではの星座絵の魅力を味わっていただければと思います。 ぜひ絵を見ながら解説を聞いて神話の物語を思い描いてください。
エッチングという手法で銅板に星座の絵の形の穴を開け、そこにLEDの光を当ててレンズで集め投影しています。 今年は星座の数を30個に増やし、さらに織姫と彦星の絵も合わせて32個の星座絵で夜空を彩ります。



 ぎんとう 

銀河投影機とは、天の川を映し出す投影機です。 夜空を一周する天の川を4つに分けて、それらを4つの投影機で投影しています。 昨年度から、レンズ式の投影方法になりました。ピンホール式に比べ格段に像が良くなったので、今年度もレンズ式の投影機を製作しました。 今年度は、より良い像を映すため、投影用レンズにアイピース(望遠鏡で使われる接眼レンズ)を用いることで、天の川の投影を実現しています。
原版作りにはエッチングと呼ばれる、銅板を化学薬品により腐食させて穴をあける方法で製作することで、完成度の高い原版を目指しています。
満天の星空にかかる美しい天の川をぜひご覧ください。



 かごしい 

かごしいは、ドームに光を投影する投影機を取り付ける土台のことで、以下の4つの部分に分かれています。
(A)日周緯度変換シミュレーターは、この中のモーターを使って水平、鉛直方向に自在に回転させることができます。
(B)かごは、しいたけと日周緯度変をつなぐ枠で、星座絵投影機を取り付けます。
(C)ごきぶりは、しいたけ、かご、日周緯度変を支える土台です。黒いことからこの名前がつきました。
(D)しいたけは、五角形と六角形の板を組み合わせた半球のような形で、恒星投影機、一等星投影機、銀河投影機が取り付けられます。この中には配線が多数通っていて各投影機の調整が厳密にされているので、触らないようにお願いします。
かごしいは星を投影することはありませんが、土台の役割を果たすことでドームに美しい星空が表現されます。



 ドーム 

ドームとは、すべての投影機が投影されるドームをつかさどる投影機です。 投影機と名乗っていますが、何も投影してはいません。直径12m、高さ7.8m、総重量推定200kgで、2年に一度作り替えられることになっています。 今年は作り替えの年なので夏休み前から部員たちの手で一から作りました。
ドームは非常に薄い膜でできていて、骨組みなどは存在しません。 このサイズのものを1枚で作ることはできないので、40枚のたけのこのような形をしたパーツ、”たけのこ”を組み合わせて作ります。 40枚のたけのこを組み合わせる作業は本当に骨が折れました、ドームには骨組みはないんですが。
ドームは中に空気を送り込むことで、自立しています。 気密を保つために、お客様の出入りには、エアロックを用います。 ドームへの入り口なので、ドームドアと呼ばれます。 ドームドアの前面および内部には、昨年度の部員によるイラストが描かれています。お楽しみください。



 ソフト 

ソフトはプラネタリウムのドームの中で上映される音声番組の作成や,部員による生解説の総括など,ドームの中で上映される「星の光以外のすべて」を担当する投映機です。
一見すると役割は地味かもしれません…。ですが,星の光だけでは,プラネタリウムは決して完成しないのです。星同士を結んでできる星座,その星座にまつわる神話,そういった魅力をお客様にわかりやすく伝えられるような台本を作るのが私たちの仕事です。部員が作った星空に「音の彩りを添えて輝かせる」,そんな気持ちで準備してきました。
ドームの中に入ったら,光り輝く星たちと一緒に,流れてくる台本にもぜひ耳を傾けてみてください!



 展示 

展示は、プラネタリウムのドームを除く第二体育館内全ての装飾を行います。 投影機と言っても実際に星を映すことはありませんが、ご来場くださったお客様にプラネタリウムをより楽しんでいただけるよう、そして天文の魅力を知っていただけるよう工夫を凝らしています。 星座の神話や天文部の活動などに関する文章だけでなく、部員の撮影した写真、部の保有する機材、宇宙をより身近に感じていただけるような模型の展示も行っています。 毎年部員皆で協力して一から作り上げていくものですので、興味を持って見ていただければ幸いです。公演をご覧になる前後に、体育館全体に広がる展示をお楽しみください。



Copyright© Astronomy club, the University of Tokyo 1998-2018
tenmon-request@ut-astro.org